機構の大学評価早わかり12 誰が法人評価をするのか?

機構の大学評価早わかり12 誰が法人評価をするのか?

前へ 項目表 次へ

― 12 ―

誰が法人評価をするのか?

国立大学法人評価(以下、「法人評価」と略します。)を実施する主体は、文部科学省に置かれた国立大学法人評価委員会です。この委員会は、大学教育の専門家や、高等教育に見識のある各界有識者から構成されています。

法人評価は大学の業務運営全体を対象にします。ただ、このうち教育研究については、評価が専門的な内容にわたるため、その方面の知見を有する機関に評価を任せるのが適当だということになりました。これを任されたのが当機構です。

といっても、当機構が自ら教育研究評価を行うのではありません。評価を実際に行うのは、当機構が大学での教育研究の経験をもつ人々(「ピア」と呼びます。)から選任した評価者です。ピアによる評価方式はピア・レビューと呼ばれます。この方式を取るのは、適正な評価を行うためには、実際に大学で教育研究に従事した専門家でないと無理だからです。また、当機構では、専門家の知見に加えて、大学外の関係各方面の幅広い意見も反映するよう、仕組みを整えています。

教育研究評価は、達成状況評価、現況分析、研究水準業績判定の3つからなります。当機構では、このそれぞれを担当する委員会等を設置して、評価体制を組んでいます。

達成状況評価は「達成状況判定会議」が担当します。達成状況評価は、大学全体を取りあげるため、判定会議を構成する専門委員は、主として、大学の学長・副学長等の経営トップの経験をもつ人々から選ばれます。これらの専門委員が、合計86ある国立大学法人大学共同利用機関法人をいくつかのグループに分けて、評価を進めます。さらに、産業界など大学外出身の有識者もこの判定会議のメンバーとなっています。評価判定を最終的に確定する際に、広く社会の意見を反映するためです。

現況分析は、学部研究科など部局単位で行います。国立大学法人の部局を人文・社会、理・工・農、医学及び教育などの11の「学系」に分け、そのうえで学系ごとに現況分析部会を設置し、分析作業を行います。これに携わる専門委員は、主として大学の部局長経験者から選ばれます。

研究業績水準判定には、「研究業績水準判定組織」が置かれています。この判定では、大学から提出された個々の研究業績の良否を判別することが求められます。このため当機構は、各研究分野から著名な業績を挙げている研究者を専門委員として選任しています。

※参照

大学質保証ポータル内の関連する案内

(2024年2月28日更新)