質保証情報認証評価

質保証情報認証評価

認証評価とは、文部科学大臣の認証を受けた評価機関(認証評価機関)が、大学、短期大学、高等専門学校及び専門職大学院の教育研究活動等の状況について、各認証評価機関が定める評価基準に基づき行う評価制度のことです。機関別認証評価と分野別認証評価の2種類があり、大学等は政令で定められた期間ごとにいずれかの認証評価機関を自ら選択して評価を受けることが義務付けられています。

認証評価制度の導入の経緯

認証評価制度は規制改革の議論からスタートしました。平成13年(2001年)に内閣府の下に置かれた「総合規制改革会議」で第三者評価制度の導入について取り上げられ、同年12月の「規制改革の推進に関する第1次答申」で「評価認証制度」の導入が提言されています。また、同じ時期には「経済財政諮問会議」において取りまとめられた「構造改革と経済財政の中期展望について」の中で、「質の高い教育研究活動のため、継続的な第三者による評価認証制度の導入」について言及されました。

その後、平成14年(2002年)の中央教育審議会の答申「大学の質の保証に係る新たなシステムの構築について」において、「認証評価機関による評価」の導入が提言されました。

平成14年(2002年)の答申では、我が国の行政システム全体が国による事前規制型から事後チェック型へ移行する方向にある中、設置認可制度を見直し、国の関与は謙抑的としつつ、設置後も含めて官民のシステム全体で大学の質を保証していく必要がある、といった認識を示しています。大学の質保証システムについては、設置基準を弾力化し、大学が自らの判断で社会の変化等に対応した教育研究活動を展開するとともに、設置後の状況を第三者が客観的な立場から継続的に評価を行う体制を整備することにより、大学の自主性・自律性を踏まえた新たな質の保証システムの構築の必要性を提示しました。

また、設置認可の在り方については、大学の質の確保のために事前審査を必要不可欠なものに限定しつつ、大学の教育研究活動等の状況を国の認証を受けた機関(認証評価機関)が自ら定める評価基準に基づき大学を定期的に評価し、その基準を満たすものかどうかについて社会に向けて公表することで、大学が社会的評価を受けるとともに、評価結果を踏まえて自ら改善することを促す制度の導入を提唱しました。この答申を受けて、平成16年(2004年)に学校教育法の改正により認証評価制度がスタートしました。

機関別認証評価と分野別認証評価

平成14年(2002年)の中央教育審議会の答申「大学の質の保証に係る新たなシステムの構築について」では、大学は自己点検・評価に加え、「より客観性・透明性の高い認証評価機関による第三者評価を受けることにより、その教育研究の質の向上を図る責任を有して」おり、「これらの評価は本来、大学が自発的に受けるべきものであるが、自らの教育研究の質を向上させるために定期的に第三者評価を受ける責任を有することを制度上明確にしていくことが必要」とし、大学全体を組織体として評価する、「機関別第三者評価」の導入の必要性を示しました。また、同時期に出された中央教育審議会の答申「大学院における高度専門職業人養成について」では、専門職大学院制度の創設を提言するとともに、専門職大学院においては「外部の客観性のある評価を受け、その質の維持向上を図っていくことが重要」であり、認証評価機関による第三者評価の義務化を示しました。そして、「大学の質の保証に係る新たなシステムの構築について」において、「専門分野別第三者評価」は「将来的には多様な分野で行われることが必要」としつつ、直ちには実施できる状況にないことから、「認証評価機関による評価の義務付けは、当面、第三者評価の導入に対する必要性が特に強い法科大学院等の専門職大学院から開始することとする」としました。

これらの答申を踏まえて改正された学校教育法では、大学、短期大学及び高等専門学校は、教育研究水準の向上に資するため、教育研究・組織運営・施設設備(教育研究等)の総合的な状況について、7年以内ごとに認証評価機関による評価を受けることとされています(学校教育法第109条第2項、学校教育法施行令第40条)。これを「機関別認証評価」と呼んでいます。機関別認証評価を行う評価機関(機関別認証評価機関)は4機関あり、大学機関別認証評価を3機関、短期大学機関別認証評価を3機関、高等専門学校機関別認証評価を1機関がそれぞれ評価を実施しています(機関数は平成30年(2018年)7月現在)。

専門職大学院を設置する大学については、専門職大学院の設置目的に照らし、教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況について、5年以内ごとに認証評価機関による評価を受けることとされています(学校教育法第109条第3項、学校教育法施行令第40条)。これを「専門分野別認証評価」、もしくは「分野別認証評価」と呼び、平成30年(2018年)7月現在で、法科大学院や教職大学院など、17の分野において評価が行われています。

認証評価制度の改善に向けた取組

平成30年(2018年)度から3巡目の評価が始まるにあたり、平成28年(2016年)に中央教育審議会大学分科会において、「認証評価制度の充実に向けて(審議まとめ)」が示されました。審議まとめでは、認証評価制度の導入により日本においても評価が根付きつつあり、各大学においても評価結果を活用した教育研究活動の改善に取り組み、一定の成果が上がっているとする一方で、現在の認証評価制度が大学の教育研究活動の質的改善を中心としたものになっていないこと、大学が認証評価以外にも様々な評価・調査業務への対応に追われ、「評価疲れ」の問題が生じていること、社会一般における認証評価制度の認知度が十分でないこと等の指摘がなされています。

そこで、「全学的な改革サイクルを確立するとともに大学教育の質的転換を推進するための評価の在り方」、「安定的な評価制度の構築に向けた評価基盤の充実」、「他の質保証制度との連携等」など、認証評価制度の改善の方向性が示されました。この審議まとめを踏まえ、平成28年(2016年)の省令改正により、平成30年(2018年)度からは、各認証評価機関が定める評価基準に共通に定めるべき事項の追加、内部質保証を重視した評価制度への転換、設置計画履行状況等調査との連携、認証評価機関の自己点検・評価の義務化等、認証評価制度における評価の内容の充実と質の向上を図ることを目的とした取組が各認証評価機関に求められています。