質保証情報国立大学法人評価

質保証情報国立大学法人評価

国立大学法人評価は、①毎事業年度終了時、②中期目標期間(6年)の4年目終了時、③中期目標期間終了時の業務の実績に関する評価について、文部科学省の国立大学法人評価委員会が実施します。ただし、大学等の教育研究の特性に配慮し、②及び③の国立大学法人等の教育研究活動等の状況については、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構にその評価の実施を要請し、評価結果を尊重する仕組みとなっています。

国立大学法人評価と認証評価の違い

国立大学法人評価と認証評価は、評価結果を公表することにより社会への説明責任を果たし、大学の自己改善を促す点では共通していますが、制度面において多くの違いがあります。例えば、認証評価では評価結果は資源配分には活用されませんが、国立大学法人評価(中期目標期間評価)では次期の中期目標・中期計画の内容や運営費交付金等の算定に活用されます。また、評価の基準については、認証評価では各認証評価機関が定める評価基準に沿って評価するのに対し、国立大学法人評価では各法人が定める中期目標・中期計画・年度計画に基づいて、毎事業年度及び中期目標期間における業務実績を評価しています。

国立大学法人等の中期目標期間評価について

国立大学法人(86法人)と大学共同利用機関法人(4法人)(以下、「国立大学法人等」。)は、毎事業年度の評価(年度評価)とは別に、中期目標期間(6年)全体の業務運営の実績について、文部科学省の国立大学法人評価委員会(以下、「法人評価委員会」。)の評価を受けることとなっています。業務運営の実績のうち、教育研究の状況についての評価(以下、「教育研究評価」。)は、専門的な観点からきめ細かく行う必要があることから、国立大学法人法第31条の3第1項により、法人評価委員会から独立行政法人大学改革支援・学位授与機構(以下、「機構」。)にその評価の実施を要請し、法人評価委員会は評価結果を尊重することとされています。

国立大学法人等の中期目標期間評価は、これまで第1期中期目標期間(平成16年度から平成21年度)と第2期中期目標期間(平成22年度から平成27年度)の2度に渡り実施され、機構の教育研究評価では、「学部・研究科等の現況分析」(以下、「現況分析」。)及び「中期目標の達成状況の評価」(以下、「達成状況評価」。)を実施しました。現況分析は、「教育の水準」及び「研究の水準」、それぞれの「質の向上度」を分析対象とします。「教育の水準」及び「研究の水準」は、評価時点における学部・研究科等の教育研究活動及びその成果の状況を、学部・研究科等の教育研究の目的等に照らして判断します。また、「質の向上度」は、前期の中期目標期間終了時点と評価時点の水準を比較・分析し、教育研究活動や成果の状況の改善、向上の内容を、学部・研究科等の教育研究目的に照らして判断します。

一方、達成状況評価は、国立大学法人等ごとに法人全体を対象にして行い、中期目標の記載事項のうち、「大学の教育研究等の質の向上に関する目標」、あるいは「研究機構の教育研究等の質の向上に関する目標」にそれぞれ掲げられている教育研究に関連する中期目標の達成状況及び中期計画の実施状況について評価します。その際、中期計画に掲げる取組が機能しているか、中期目標期間中に教育研究の質は向上したか、あるいは高い質が維持されているか、という点に配慮し、現況分析結果を活用して総合的に評価を行います。

さらに、機構の教育研究評価では、各法人が学部・研究科等ごとに作成した研究業績説明書に基づく「研究業績水準判定」を行っており、この判定結果を研究の現況分析と達成状況評価に活用しています。

第1期中期目標期間の評価においてはまず、平成16年度(2004年度)から平成19年度(2007年度)までの4年間の業務実績についての評価(いわゆる「暫定評価」)を平成20年度(2008年度)に実施しました。その評価結果を、国立大学法人等が自主的に行う組織・業務全般の見直しや次期の中期目標・中期計画の策定に活用するとともに、次期の中期目標期間における運営費交付金の算定に反映させるためです。達成状況評価では、各法人から提出された達成状況報告書等に基づく書面調査及び訪問調査を行いました。評価に当たっては、中期目標を小項目、中項目、大項目の3つに区分し、小項目から順次評価を積み上げて最終的に大項目の評価を導きました。現況分析では、各法人から提出された現況調査表等に基づき、「教育の水準」及び「研究の水準」、それぞれの「質の向上度」について書面調査を行いました。教育の水準(5つの分析項目)と研究の水準(2つの分析項目)については4段階、それぞれの質の向上度については3段階で判定しました。また、中期目標期間終了後の平成22年度(2010年度)には、平成20年度(2008年度)及び平成21年度(2009年度)の事業の実施状況等を踏まえ、中期目標に係る業務実績に関する評価結果の確定を行いました。基本的に暫定評価の評価方法を踏襲し、暫定評価の評価結果を変えうるような顕著な変化があったかを確認する方法で評価しました。

平成22年(2010年)7月に文部科学省において取りまとめられた「国立大学法人化後の現状と課題について(中間まとめ)」では、「第1期中期目標期間における実施状況を踏まえ、評価方法、対象、必要書類等の見直しを行う」こととされ、第2期中期目標期間においては暫定評価を行わず、中期目標期間終了後の平成28年度(2016年度)に評価を実施しました。また、機構が行う教育研究の状況の評価では第1期中期目標期間に引き続き、達成状況評価と現況分析を行うとともに、評価実施スケジュールの変更、評価方法の簡素化、実績報告書の根拠資料として認証評価結果等の活用を促すなど効率的な評価を行いました。例えば、達成状況評価においては各法人への訪問調査に替えて、テレビ会議等を活用したヒアリングの実施、現況分析においては「教育の水準」の分析項目を2つに減らし、「質の向上度」の判定区分を4区分とするなど、評価方法を変更しました。

第3期中期目標期間の評価に向けての検討

国立大学法人法の改正に伴い、第3期中期目標期間(2016年度から2021年度)の教育研究評価は、中期目標期間終了時に見込まれる中期目標の達成状況について2020年度に「4年目終了時評価」を、中期目標の達成状況について2022年度に「中期目標期間終了時評価」を行う予定です。

機構では、平成27年(2015年)5月に法人評価委員会から、第3期中期目標期間に係る国立大学法人等の教育研究の状況の評価について実施要請を受け、評価スケジュール、評価実施体制、評価方法等について検討を進め、評価実施要項を平成30年(2018年)6月に決定し、公表しています。国立大学法人等や評価者へのアンケート調査結果等を踏まえ、評価実施スケジュール、評価実施体制、達成状況評価及び現況分析における評価方法を変更しました。「4年目終了時評価」では達成状況評価、現況分析及び研究業績水準判定を実施することとしています。達成状況評価においては段階判定の評定及びその表記等の変更、現況分析においては教育と研究の水準判定と質の向上度の判定を別々に行わず、教育と研究の水準判定の中で質の向上の状況も含めて評価を行うこととしました。また、「中期目標期間終了時評価」では、国立大学法人等の負担軽減や評価の効率化の観点から達成状況評価のみを行い、4年目終了時評価結果を変えうるような顕著な変化がある場合や、4年目終了時評価時に「改善を要する点」として指摘した内容の改善状況等について評価を実施することとしています。