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法人評価における達成評価の基本的考え方
国立大学法人評価(以下、「法人評価」と略します。)において、達成評価はその中核をなすものです。達成評価では、文部科学大臣が示した各大学の管理運営、財務、教育、研究などに関する6年間の目標(「中期目標」)がどの程度達成されたかを評価します。まず中期目標について見ておきましょう。
大学の中期目標は内容によって大きく5つの分野に分類されます。当機構が評価するのは中期目標の教育研究活動、すなわち「Ⅰ大学の教育研究等の質の向上に関する目標」に関する分野です。5つの分野は2~4つ程度の大項目に分けられます。大項目はさらに中項目に分けられ、さらにまた小項目に分けられます。具体的な目標が記載されるのは、この小項目です。そして、中期目標を達成するための具体的な取組を記したものが中期計画です。
ここで焦点となるのが小項目と中期計画です。小項目は、大学が業務上で達成すべき具体的な目標を記したものです。中期計画は、その小項目を達成するうえで必要な具体的な取組を記したものです。したがって、両者は目的と手段の関係にあります。
ですから、中期目標でもっとも重要なのは小項目ということになります。中期目標の達成度を見るとは、小項目の記載内容がどれほど達成されたかを見ることにほかなりません。そして、小項目の達成度を見るには、それを達成するための具体的な取組である中期計画がどれほど進捗したかがポイントになります。
こうした理由から、法人評価における達成評価では、小項目の評価に最大の重点を置いています。評価者は、大学から提出された自己評価書(「達成状況報告書」といいます。)を精査し、小項目に掲げられている目標がどの程度達成されたかを評価します。そして5段階で評点をつけます。
中項目、大項目の評点は小項目の評点を平均・合算して決定されます。
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☞さらに理解を深めるために
Q:達成状況評価とは、国立大学の活動のうちの何を評価するのでしょうか。