質保証情報国立大学法人評価

質保証情報国立大学法人評価

国立大学法人評価は、①中期目標期間(6年)の4年目終了時、②中期目標期間終了時の業務の実績に関する評価について、文部科学省の国立大学法人評価委員会が実施します。ただし、同委員会は、大学等の教育研究の特性に配慮し、教育研究の状況については、当機構にその評価の実施を要請し、評価結果を尊重する仕組みとなっています。

☞ 大学評価早わかり「法人評価では、なぜ4年目と6年目に2回評価があるのか?」

第4期中期目標期間評価の全体像

国立大学法人評価と認証評価の違い

国立大学法人評価と認証評価は、評価結果を公表することにより社会への説明責任を果たし、大学の自己改善を促す点では共通していますが、制度面において多くの違いがあります。例えば、認証評価では評価結果は資源配分には活用されませんが、国立大学法人評価(中期目標期間評価)では次期の中期目標中期計画の内容や運営費交付金の算定等に活用されます。また、評価の基準については、認証評価では各認証評価機関が定める評価基準に沿って評価するのに対し、国立大学法人評価では国立大学法人及び大学共同利用機関法人が定める中期目標・中期計画に基づいて、中期目標期間における業務実績を評価しています。

国立大学法人評価
認証評価(大学機関別)

当機構が実施する教育研究評価について

国立大学法人評価のうち、当機構が実施する教育研究の状況についての評価(以下、教育研究評価)では、3つの評価を実施します。

① 中期目標の達成状況評価
☞ 大学評価早わかり「法人評価における達成状況評価の基本的考え方」

② 学部・研究科及び研究組織等の現況分析
☞ 大学評価早わかり「法人評価における現況分析の基本的考え方」

③ 研究業績水準判定
☞ 大学評価早わかり「法人評価における研究業績水準判定の基本的考え方」

中期目標の達成状況評価、学部・研究科等の現況分析、研究業績水準判定

第4期教育研究評価の基本的な枠組み

第4期中期目標期間(令和4年度から令和9年度)の教育研究評価は、中期目標期間終了時に見込まれる中期目標の達成状況について、令和8年度に「4年目終了時評価」を、中期目標の達成状況について令和10年度に「6年目終了時評価」を行います。

当機構では、令和5年3月に国立大学法人評価委員会から、第4期中期目標期間に係る国立大学法人等の教育研究の状況の評価について実施要請を受け、評価スケジュール、評価実施体制、評価方法等について検討を進め、評価実施要項を令和5年12月に決定し、公表しました。
第3期評価からの大きな変更点は、以下のとおりです。

① 中期目標の達成状況評価については、第4期では、中期目標を6段階、中期計画を5段階、評価指標を3段階で判定します。

中期目標に関する達成状況評価における変更点

② 学部研究科及び研究組織等の現況分析については、日々の教育研究の実施状況を評価する「活動の状況」と、教育研究のアウトプット・アウトカムを評価する「成果の状況」という2つの分析項目が設けられていましたが、活動と成果の書き分けが難しい実態を踏まえ、第4期ではこれらを一本化します。

※ 現況分析では、各法人の自己評価や、機構の評価者が分析する際、根拠となる基礎データを収集します。これまで、各法人から296項目のデータを収集していましたが、第4期ではこれを約60項目に精選します。

☞ 当機構ウェブサイト「第4期中期目標期間の教育研究の状況についての評価に係る現況分析基本データ」

学部・研究科等の現況分析における変更点

第4期4年目終了時評価の具体的な内容

令和8年度に実施する4年目終了時評価については、その具体的な内容として、「実績報告書作成要領」及び「評価作業マニュアル」を決定し、令和7年1月に公表しました。

実績報告書作成要領:法人が行う自己評価の内容、その結果を実績報告書として作成する際の要領をまとめたもの。
評価作業マニュアル:法人から提出された実績報告書の内容を踏まえ、評価者が評価する際の評価基準や評価方法をまとめたもの。

☞ 当機構ウェブサイト「実施要項及び各様式等」

① 中期目標の達成状況評価については、評価指標の達成状況に重きを置いた評価方針としています。そのため、法人が作成する達成状況報告書(実績報告書)についても評価指標の達成状況に重きを置いた構成になっています。

第4期達成状況報告書(実績報告書)

法人が行う自己評価の項目は、以下のとおりです。

Ⓐ 定量的な評価指標:当該指標に係る基準値、目標値及び実績値
Ⓑ 定性的な評価指標:当該指標に関わる取組や活動の実績
Ⓒ 自己判定:当該指標に係る達成状況(ⅲ~ⅰ判定のいずれか)
Ⓓ 上記Ⓒの結果、達成が見込まれない(ⅰ判定)場合、その理由
Ⓔ 特記事項:当該指標に係る優れた実績・成果等
Ⓕ 評価指標の設定がない事項の実施状況及び優れた実績・成果等
Ⓖ 評価指標の設定がない事項の達成が見込まれない場合、その理由

法人から達成状況報告書が提出された後、当機構の評価者は、評価指標(法人が行う自己評価と同じ3段階)の達成状況を分析・判定し、その上で中期計画(5段階)、中期目標(6段階)の順に行います。

☞ 当機構ウェブサイト「国立大学法人等評価実務担当者説明会(令和6年度)」の資料1「第4期教育研究評価の実施について」のスライド4~13

② 学部・研究科及び研究組織等の現況分析については、それぞれの特徴を明確にする評価方針としています。そのため、法人が作成する現況調査表(実績報告書)では、「第4期中期目標期間に係る特記事項」(優れた取組や特徴的な取組、並びにそれらの成果)を中心に自己評価を求める構成になっています。

第4期現況調査表(実績保報告書)

法人から現況調査表が提出された後、当機構の評価者は、それぞれの教育または研究の水準(質の向上の状況を含む)を4段階で判定します。判定に当たっては、各組織の学系(学問分野)と同じ学系に所属する評価者が行います。

☞ 当機構ウェブサイト「国立大学法人等評価実務担当者説明会(令和6年度)」の資料1「第4期教育研究評価の実施について」のスライド14~22

③ 研究業績水準判定については、各研究組織等の代表する優れた研究業績を明らかにします。そのため、法人が作成する研究業績説明書では、この優れた研究業績の選定を求める構成になっています。

第4期研究業績説明書

法人から研究業績説明書が提出された後、当機構の評価者は、それぞれの研究業績の水準を3段階(「SS」「S」「S未満」)で判定します。判定に当たっては、各研究業績の小区分(科研費における306の小区分)と同じ小区分に所属する評価者が行います。

☞ 当機構ウェブサイト「国立大学法人等評価実務担当者説明会(令和6年度)」の資料1「第4期教育研究評価の実施について」のスライド23~25

<当機構ウェブサイト内における関連する案内>

(2025年3月25日更新)