機構の大学評価早わかり13 法人評価における達成状況評価の基本的考え方

機構の大学評価早わかり13 法人評価における達成状況評価の基本的考え方

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法人評価における達成状況評価の基本的考え方

国立大学法人評価(以下、「法人評価」と略します。)において、達成状況評価はその中核をなすものです。達成状況評価では、文部科学大臣が示した各法人の業務運営、財務、教育、研究などに関する6年間の目標(「中期目標」)がどの程度達成されたかを評価します。まず中期目標について見ておきましょう。

法人の中期目標は内容によって大きく5つの分野に分類されます。当機構が評価するのは中期目標の教育研究活動の分野、すなわち「教育研究等の質の向上に関する目標」です。

現在の各法人の中期目標は、文部科学大臣が示した項目(「大綱項目」といいます。)から選択する方式が導入されており、国立大学法人の場合、教育研究活動では、社会との共創、教育、研究などに分類された20項目から選択しています。

国立大学法人の大綱項目の構成 表.国立大学法人の大綱項目の構成

☞ 当機構ウェブサイト「国立大学教育研究評価委員会(第72回)配付資料」
※ 参考資料2「第4期中期目標期間における国立大学法人の中期目標大綱」をご覧ください。(文部科学省国立大学法人評価委員会の決定によるものです。)

☞ 文部科学省ウェブサイト「第4期の中期目標・中期計画」

そして、中期目標を達成するための具体的な取組を記したものが中期計画です。中期計画には、定量的または定性的な評価指標も設定されています。

当機構では、第4期の教育研究活動の評価方法の制度設計を進めていますが、文部科学省の国立大学法人委員会が行う業務運営や財務等の評価方法に準拠し、評価指標を3段階、中期計画を5段階、中期目標を6段階の順に判定することを決定しています。

つまり、達成状況評価とは、評価指標を含む中期計画の実施状況から、最終的に中期目標の達成状況を導き出すものなのです。

 

ここで焦点となるのが小項目と中期計画です。小項目は、大学が業務上で達成すべき具体的な目標を記したものです。中期計画は、その小項目を達成するうえで必要な具体的な取組を記したものです。したがって、両者は目的と手段の関係にあります。

ですから、中期目標でもっとも重要なのは小項目ということになります。中期目標の達成度を見るとは、小項目の記載内容がどれほど達成されたかを見ることにほかなりません。そして、小項目の達成度を見るには、それを達成するための具体的な取組である中期計画がどれほど進捗したかがポイントになります。

こうした理由から、法人評価における達成評価では、小項目の評価に最大の重点を置いています。評価者は、大学から提出された自己評価書(「達成状況報告書」といいます。)を精査し、小項目に掲げられている目標がどの程度達成されたかを評価します。そして5段階で評点をつけます。

中項目、大項目の評点は小項目の評点を平均・合算して決定されます。

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☞さらに理解を深めるために

Q:達成状況評価とは、国立大学の活動のうちの何を評価するのでしょうか。

(2024年2月28日更新)