令和2年1月31日(金)に令和元年度人材育成セミナー「大学等のIR実務担当者向けワークショップ」を学術総合センターにて開催し、当日は、国公私立大学等から教職員41名(教員10名、職員28名、その他3名)の参加がありました。
- 日時
令和2年1月31日(金) 13時00分から17時30分まで - 会場
学術総合センター2階 一橋大学一橋講堂 中会議場3・4 - 趣旨・目的
高等教育機関の意思決定プロセスにおいて重要性が高まっているIRをテーマに、大学等のIRの実務担当者を対象に、IR担当者へ求められる「自分なりの分析を行い、その解釈を人へわかりやすく説明するスキル」を身に着けることを目的として開催しました。 - プログラム
13時00分 開会挨拶 13時05分 講義 前編「IRとは?~山形大学における実践から~」
/山形大学 学術研究院 教授 浅野茂講義 後編「山形大学における公開データの活用例」
/山形大学 学術研究院 教授 藤原宏司13時45分 説明「大学基本情報分析レポートの利用方法」
/大学改革支援・学位授与機構 大学ポートレートセンター事務室 大学情報推進係長 周東夏希14時25分 演習
Step1 / 共通の分析の観点に基づくデータ分析
Step2 / 特定の大学の特徴をデータから解釈
Step3 / 図表の作成、分析/解釈の整理
まとめ・投票 / エグゼクティブ・サマリーの作成・確認・投票16時50分 全体発表
・投票の結果、上位3班が成果物について発表17時10分 質疑応答 17時20分 講評
/山形大学 学術研究院 教授 浅野茂、藤原宏司17時30分 閉会挨拶 - 参加者概要(参加者総数:41名)
設置者別大学数:国立14大学、公立1大学、私立15大学、その他5法人
職種別参加者数:教員10名、職員28名、その他3名 - 実施概要
講義の前編では、高等教育におけるIRに関する研究の紹介から始まり、日本の大学や山形大学における取組状況や、IR活動を円滑に行うために山形大学で策定したルール等具体的な事例に触れることで、IR活動に必要な環境や、円滑なIR活動によって得られる組織的な効果について理解を深めるとともに、高等教育におけるIRの重要性について、改めて会場全体で意識を共有しました。
続いて後編では、山形大学で作成している分析レポートを例に、公開データの有用性やレポート作成例について説明があった後、実際にレポートを操作しながら、入試広報戦略や他大学とのベンチマーク等への活用例について紹介がなされ、データの可視化による意思決定支援の重要性について理解を深めました。
演習では、講師から提示された「ダイバーシティ」を題材に、大学ポートレートセンターが提供している分析レポートを、参加者が自ら操作する実戦形式のグループワークを行いました。分析レポートから明らかとなった事実に自分なりの解釈を与え、エグゼクティブ・サマリーとして要約することを通して、IR担当者が求められる“データを分析し、自分なりの解釈を人へわかりやすく伝えるスキル”を身に着けるとともに、グループ内の議論や全体発表を通して、自身の所属機関における状況や、解釈の方法について活発な意見交換が行われました。
【ワークショップで利用した資料】
資料1:IRとは?~山形大学における実践から~
資料2:山形大学における公開データの活用例
資料3:ワークシート
資料4:演習の進め方
資料5:エグゼクティブ・サマリーの様式例