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認証評価の方法:書面調査と訪問調査
評価部会が実施する認証評価は、大きく分けて自己評価書を分析する書面調査と大学のキャンパスを訪問して行う実地調査という二つの過程から成り立っています(この2種類の調査を行うことは、法令によって定められています)。
前者の調査は、自己評価書が提出された時期(通常、6月末)から8月にかけて行われ、評価部会を開催して合議の機会を設け、その段階での書面調査における分析の結果を確定します。この段階では、根拠資料が十分ではないことなどにより委員の意見が一致するとは限らないので、分析の結果を確定するとともに、なお追加して求めるべき資料や説明の内容について審議します。
追加して必要な資料や説明は、訪問調査に先立って大学に文書で求め、文書で得た資料や回答を検討したうえで、大学のキャンパスを訪問して行う実地調査を実施します。当機構では、10月から12月上旬にかけてこの実地調査を行います。実地調査の結果を踏まえ、さらにもう一度評価部会を開催して大学ごとの評価結果の原案を作成し、その後に認証評価委員会の審議を経て評価結果案として取りまとめます。評価結果案については大学に送付して、意見があれば申し立てる機会を1か月程度設けます。以上の流れの全体のイメージは以下の図のとおりです。
なお令和2年(2020年)度には、新型コロナウイルス感染症の拡大により緊急事態宣言が発令されるなど異例の事態となったため、例年6月末としていた自己評価書の提出期限を2か月程度遅らせたほか、訪問調査における面談についてはすべてウェブ会議システムを利用して行うなどの対応をとりました。対応の詳細については、書面調査と訪問調査ごとに説明することにします。